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山崎彬 プロフィール|劇団「悪い芝居」を率い、言葉とポップカルチャーで人間の可笑しみを描く劇作家

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山崎彬 プロフィール|劇団「悪い芝居」を率い、言葉とポップカルチャーで人間の可笑しみを描く劇作家

山崎彬(やまざき・あきら)さんは、劇作家、演出家、俳優として活動されている舞台人です。京都で旗揚げした劇団「悪い芝居」の代表を務め、作・演出・出演を横断しながら、日常の会話、恋愛の不器用さ、若者の衝動、集団のなかで生まれる熱狂を舞台上に描いてこられました。1982年12月10日生まれ、奈良県出身で、立命館大学産業社会学部を卒業されています。

山崎さんの活動を語るうえで重要なのは、戯曲だけを独立させるのではなく、演出、俳優の身体、音楽や映像、ポップカルチャーの語彙まで含めて舞台を組み立てている点です。笑いの勢いで観客を引き込みながら、その奥に孤独や不安、他者とつながりたいという切実さを置く作劇が魅力です。この記事では、山崎彬さんの経歴、作風、受賞歴、代表作、そして近年の活動を整理します。

基本プロフィール

項目内容
名前山崎 彬(やまざき あきら)
生年月日1982年12月10日
出身地奈良県
最終学歴立命館大学産業社会学部卒業
肩書劇作家・脚本家・演出家・俳優
主宰劇団悪い芝居
劇団旗揚げ2004年12月24日、京都
主な受賞第24回OMS戯曲賞大賞「メロメロたち」
主な候補歴第56回岸田國士戯曲賞最終候補「駄々の塊です」

劇団「悪い芝居」と創作の出発点

山崎さんは2004年12月24日、京都で劇団「悪い芝居」を旗揚げされました。劇団名は「悪いけど芝居させてください」という言葉を縮めたものと紹介されており、少し照れを含んだ親しみやすさと、演劇への強い意志が同居しています。旗揚げ以来、山崎さんは劇団の多くの公演で作・演出・出演を担ってこられました。

劇団「悪い芝居」の舞台は、現実そのものを写実的に再現するというより、観客が知っている日常をいったん大きく変形させて見せるところに特徴があります。普通の会話が突然大げさな独白になったり、現実の人物が漫画や音楽のようなリズムで動き出したりします。それでも登場人物の悩みや欲望は、決して遠いものではありません。むしろ、現実では言えないこと、格好悪くて隠してしまうことを、舞台上で過剰な言葉と身体に変えていくことで、観客が自分の感情を見つけられる構造になっています。

京都の小劇場を拠点に始まった活動は、やがて東京公演や外部作品への参加にも広がりました。山崎さんは劇団活動を軸にしながら、テレビドラマ、ラジオドラマ、映画、朗読劇などにも脚本・演出・出演で関わっておられます。ひとつの肩書に閉じず、作品ごとに最適な方法を選び取る柔軟さも、山崎さんのキャリアの特色です。

作風と演出の特徴

山崎彬さんの作風には、文学性とポップカルチャーの感覚が並んで存在しています。大きなテーマを重々しく説明するのではなく、軽妙な会話、繰り返されるフレーズ、音楽的なテンポ、突然の飛躍によって観客を物語へ引き込みます。笑える場面が続いたかと思うと、その笑いの根にある寂しさや、誰にも届かなかった言葉が浮かび上がります。

特に印象的なのは、登場人物を「完成された人物」としてではなく、誰かを好きになったり、仲間を求めたり、失敗を取り繕ったりしながら変化する存在として描いている点です。登場人物はしばしば不器用で、言い間違え、見栄を張り、余計なことを言ってしまいます。しかし、その不器用さは単なる笑いの材料ではありません。人と人との距離を縮めたいのに、うまく近づけないという現代的な孤独が、可笑しさのかたちで現れているのです。

演出面では、俳優の身体を大きく使った動きや、群像のリズムを活用されます。個々の台詞だけでなく、舞台上に複数の人物が同時に存在することで生まれる熱量を重視されているように見えます。そこに音楽や映像、舞台美術の大胆な転換が加わることで、演劇ならではの「いま、目の前で起きている」感覚が強くなります。

また、山崎さんは作家と演出家を別々の仕事として切り離していません。自ら書いた言葉を自らの演出で立ち上げ、さらに俳優として舞台に立つことで、台詞が身体に乗ったときの速度や違和感を確かめてこられました。戯曲の文字面だけではなく、声、呼吸、沈黙、集団の動きまで含めて作品を設計する姿勢が、山崎さんの舞台に独自の躍動感を与えています。

受賞歴と評価

山崎さんの代表的な評価として、まず「メロメロたち」による第24回OMS戯曲賞大賞が挙げられます。OMS戯曲賞は関西発信の戯曲賞として、前年に書き下ろされ上演された作品を対象に選考されてきた賞です。2017年度の大賞に選ばれた「メロメロたち」は、恋に落ちた人々の滑稽さと切なさを、山崎さんらしい軽快な言葉と群像の構成で描いた作品として評価されました。

もうひとつの大きな節目が、「駄々の塊です」による第56回岸田國士戯曲賞最終候補です。岸田國士戯曲賞は、日本の現代演劇における重要な戯曲を顕彰する賞として知られています。「駄々の塊です」は、山崎さんが劇作家・演出家として注目を集めるきっかけのひとつとなり、その後の「悪い芝居」の活動を全国の観客へ広げる作品になりました。

演出家としても、佐藤佐吉賞最優秀作品賞の受賞歴が紹介されています。戯曲の評価だけではなく、俳優の演技、舞台全体の構成、観客との距離感を含む上演の力が認められてきたことが分かります。山崎さんの場合、劇作と演出のどちらか一方だけを見るよりも、両者が組み合わさったときに生まれる舞台の総合力に注目すると、その魅力を理解しやすくなります。

代表作と戯曲図書館で読める作品

戯曲図書館には、山崎彬さんの作品として以下の戯曲が掲載されています。受賞作と近年の作品を読み比べることで、山崎さんの言葉のリズムや人物の描き方を知ることができます。

  • メロメロたち:恋に落ちた人々の群像を通して、恋愛の高揚と滑稽さ、相手に届かない言葉の切なさを描く作品です。第24回OMS戯曲賞大賞を受賞した山崎さんの代表作で、軽やかな会話の奥に、人が誰かを求めるときの不器用さが浮かび上がります。
  • 駄々の塊です:山崎さんの作・演出の特色を知るうえで重要な作品です。第56回岸田國士戯曲賞最終候補作としても知られ、言葉の勢いと身体表現を結びつけながら、個人の衝動を舞台上のエネルギーへ変換しています。

作品ページでは、戯曲のあらすじや上演情報を確認できます。実際に読む際には、台詞の意味だけでなく、どの人物がどのタイミングで話し、どこで沈黙し、集団の動きがどのように変化するのかにも注目すると、山崎さんの演出感覚をより具体的に想像できます。

近年の活動

近年の公式プロフィールで確認できる活動としては、2023年の「悪い芝居『スーパーふぃクションふぉーエヴァー』」が挙げられます。大阪の扇町ミュージアムキューブと東京の新宿シアタートップスで上演され、劇団「悪い芝居」の創作を継続して発表されました。また、同劇団の公式サイトでは、山崎さんのプロフィールと過去公演の情報が整理されており、劇団の活動の歩みをたどることができます。

劇団公演だけでなく、山崎さんは外部企画の脚本・演出にも携わってこられました。2022年にはMBSドラマ特区枠の「FLAIR BARTENDER'Z」で脚本を担当され、舞台で培った台詞のテンポや人物同士の距離感を映像作品にも広げています。朗読劇や教育・ワークショップの場にも関わり、劇作家の仕事を上演作品だけに限定しない活動を続けておられます。

現時点で公式プロフィールに掲載されている近年の情報には、劇団公演、映像作品、朗読劇、外部演出など複数の領域が含まれています。今後の新作や再演については、悪い芝居の公式サイトや出演・所属先の公式情報を確認するのが確実です。山崎さんの活動は、劇団を中心にしながらも、作品の形式や媒体を越えて展開している点に特徴があります。

まとめ

山崎彬さんは、2004年に京都で劇団「悪い芝居」を旗揚げし、劇作家、演出家、俳優の三つの立場から舞台を作り続けてこられた方です。「メロメロたち」で第24回OMS戯曲賞大賞、「駄々の塊です」で第56回岸田國士戯曲賞最終候補となり、関西の小劇場から全国へ活動を広げてきました。

文学的な言葉とポップカルチャーの速度、笑いと孤独、集団の熱狂と個人の不器用さを同時に扱うことが、山崎さんの劇作の大きな魅力です。戯曲図書館では、「メロメロたち」と「駄々の塊です」を通して、恋愛や人間関係をめぐる言葉の躍動と、舞台上でしか生まれないエネルギーを読むことができます。笑いながら登場人物の弱さに触れ、いつの間にか自分自身の言葉にならない感情まで照らし出されることが、山崎彬さんの作品を読む醍醐味です。

参考情報

この記事で紹介した戯曲

Written by

戯曲図書館 編集部

演劇経験者が運営する戯曲検索サービス「戯曲図書館」の編集チームです。 脚本選びのノウハウ、演劇業界の最新情報、公演レポートなどを発信しています。

公開日: 2026-10-22

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