演技力・演出力を上げたい人におすすめの演劇本
2026-02-15
はじめに
「演技がうまくなりたい」「もっと良い演出ができるようになりたい」
演劇に取り組む人なら誰でも感じる思いです。しかし、演技や演出を体系的に学べる機会は限られています。特に学生演劇では、先輩からの口伝えが中心で、基礎理論を学ぶ機会が少ないのが現実です。
この記事では、独学でも演技力・演出力を高められるおすすめの演劇本をジャンル別に紹介します。
演劇の基礎を学ぶ
平田オリザ『演劇入門』(講談社現代新書)
日本の現代演劇を代表する劇作家・演出家の平田オリザによる入門書。「演劇とは何か」という根本的な問いから出発し、演技・演出・戯曲の書き方まで幅広くカバーしています。
「現代口語演劇」の理論がわかりやすく解説されており、演劇を知的に理解したい人にとってのバイブルです。
こんな人におすすめ: 演劇を始めたばかりの人、演劇部の顧問の先生
平田オリザ『演技と演出』(講談社現代新書)
『演劇入門』の続編にあたる一冊。より実践的な内容で、俳優の演技と演出家の仕事について掘り下げています。
「自然な演技」とは何か、どうすれば「嘘くさくない」芝居ができるのかについて、具体的な方法論が示されています。
こんな人におすすめ: ある程度演劇を経験して、壁にぶつかっている人
発声・身体表現を鍛える
鴻上尚史『発声と身体のレッスン』(白水社)
第三舞台を率いた演出家・鴻上尚史による、俳優の身体訓練の教科書。発声法から身体の使い方まで、具体的なエクササイズが豊富に掲載されています。
一人でもできるトレーニングが多く、自主練に最適です。
こんな人におすすめ: 声が小さい、身体が硬い、表現の幅を広げたい人
鴻上尚史『表現力のレッスン』(講談社現代新書)
「発声と身体のレッスン」の姉妹編。感情の表現、コミュニケーション、想像力のトレーニングなど、より内面的な表現力に焦点を当てています。
演劇だけでなく、プレゼンテーションや日常のコミュニケーションにも応用できる内容です。
こんな人におすすめ: 技術はあるが「伝わる」表現ができていないと感じる人
演出を学ぶ
鴻上尚史『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』
演出とは「人の魅力を引き出すこと」だという視点で書かれた一冊。演劇の演出論にとどまらず、人との関わり方全般にヒントを与えてくれます。
こんな人におすすめ: 演出に初めて挑戦する人、人の良さを引き出す方法を知りたい人
戯曲の読み方・書き方を学ぶ
平田オリザ『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』(講談社現代新書)
厳密には「演劇の本」ではありませんが、平田オリザのコミュニケーション論は、戯曲の対話を読み解く上で非常に参考になります。
「わかりあえない」からこそ対話が生まれるという視点は、戯曲を書く人にも読む人にも新しい発見をもたらします。
こんな人におすすめ: 戯曲のセリフの深さを理解したい人、脚本を書いてみたい人
📕 Amazonで『わかりあえないことから 平田オリザ』を探す
世界の演技メソッドを学ぶ
スタニスラフスキー『俳優の仕事』
近代演技術の原点。「役の内面を生きる」というアプローチは、現在の演技メソッドのほぼすべてに影響を与えています。
学術的な内容ですが、演技について深く考えたい人にとっては避けて通れない古典です。
こんな人におすすめ: 演技をより体系的に学びたい経験者
読書の進め方
演劇本はたくさんありますが、すべてを一気に読む必要はありません。以下の順番で読み進めると、段階的にスキルアップできます。
| レベル | おすすめ | ポイント |
|---|---|---|
| 初心者 | 『演劇入門』 | 演劇の全体像をつかむ |
| 基礎固め | 『発声と身体のレッスン』 | 身体表現の基礎を身につける |
| 応用 | 『演技と演出』 | 「自然な演技」の方法論を学ぶ |
| 深化 | 名作戯曲を読む | 実際の作品から技術を吸収する |
まとめ
演技力・演出力は「才能」だけではありません。正しい方法論を学び、実践を重ねることで確実に上達します。
まずは一冊手に取って、今の自分に足りないものを見つけてみてください。
戯曲を探すなら 戯曲図書館 も合わせてご活用ください。
関連記事
