朗読劇の始め方と台本の選び方ガイド
2026-02-15
朗読劇とは
朗読劇は、俳優が台本を手に持ちながら読み上げる形式の演劇です。通常の演劇と違い、台詞を暗記する必要がなく、大がかりな舞台装置も不要です。
近年、朗読劇の人気が急速に高まっています。その理由は以下の通りです。
- 準備期間が短い: 台詞の暗記が不要なため、数日〜数週間で本番を迎えられる
- 場所を選ばない: カフェ、教室、会議室など小さなスペースでも上演可能
- 少人数で実現できる: 2〜3人からでも上演可能
- 声の演技に集中できる: 身体表現を最小限にする分、声の表現を深められる
- 配信との相性が良い: オンラインでの上演にも向いている
朗読劇と演劇の違い
| 項目 | 朗読劇 | 通常の演劇 |
|---|---|---|
| 台本 | 手に持って読む | 暗記する |
| 動き | 最小限(立ち位置の変化程度) | 自由に動く |
| 舞台装置 | なし〜最小限 | 必要に応じて制作 |
| 衣装 | 私服〜簡単な衣装 | 役に合わせた衣装 |
| 準備期間 | 数日〜数週間 | 数週間〜数ヶ月 |
| 演技の焦点 | 声の表現 | 声+身体表現 |
朗読劇の種類
リーディング公演
最もシンプルな形式。出演者が椅子に座り(または立って)、台本を読み上げます。音楽や照明を加えることで、雰囲気を演出できます。
声劇(ボイスドラマ)
録音・配信を前提とした形式。動画配信やポッドキャストで発表されることが多く、声だけで物語を伝えることに特化しています。
音楽朗読劇
ピアノやギターなどの生演奏と朗読を組み合わせた形式。音楽が感情を補完し、独特の空気感を生み出します。
半立ち朗読劇
台本を手に持ちつつも、簡単な動きや演技を加える形式。通常の演劇と朗読劇の中間にあたります。
台本の選び方
1. 会話劇を選ぶ
朗読劇では身体表現が制限されるため、台詞のやりとりだけで成立する会話劇が向いています。
向いている作品:
- 登場人物同士の対話がメインの作品
- 心理的な駆け引きのある作品
- モノローグ(独白)のある作品
向いていない作品:
- アクションシーンが多い作品
- 大人数が同時に動く群像劇
- 視覚的な演出が核となる作品
2. 上演時間を決める
初めて朗読劇に挑戦するなら、15〜30分の短編から始めましょう。
| 上演時間 | 向いている場面 |
|---|---|
| 5〜15分 | ワークショップ、練習発表 |
| 15〜30分 | 小さなイベント、カフェ公演 |
| 30〜60分 | 自主公演、発表会 |
| 60分以上 | 本格的な公演 |
3. 人数を確認する
朗読劇は少人数でも成立しますが、読み手が多すぎると声だけでは誰が誰か区別しにくくなります。2〜5人程度が理想的です。
4. ナレーション(語り手)の有無
朗読劇では、ナレーター(語り手)がいると場面転換や状況説明がスムーズになります。ナレーション付きの台本を選ぶか、既存の台本にナレーションを追加することも検討しましょう。
朗読劇の練習方法
ステップ1: 読み合わせ
まずは台本を全員で通して読みます。この段階では演技をつけず、内容を理解することに集中します。
ステップ2: 役の解釈
各自が自分の役について考えます。
- この人物はどんな気持ちで話しているか
- 声のトーン、速度、間の取り方
- 台詞の「裏」にある感情
ステップ3: 声の演技
朗読劇で最も重要なのは声の表現力です。以下を意識しましょう。
- 声の高低: 感情の変化を声の高さで表現
- テンポ: 緊迫した場面はテンポを上げる、感動的な場面はゆっくり
- 間(ま): 台詞と台詞の間に「何も言わない時間」を作る
- 音量: ささやきから叫びまで、振り幅を持つ
ステップ4: 通し稽古
音響・照明があれば合わせて通し稽古を行います。本番と同じ環境で最低2〜3回は通しましょう。
公演の準備
必要なもの
- 台本: 出演者の人数分+演出用
- 譜面台: 台本を置くため(なくても可。手で持ってもOK)
- 椅子: 出演者の人数分
- マイク: 会場が広い場合
- 照明: 読書灯やスポットライト(なくても可)
- BGM: 場面転換や雰囲気づくりに
演出の工夫
- 照明: 話している人だけ照らす → 注目を集められる
- 立ち位置の変化: 場面ごとに出演者の位置を変える
- BGM: 場面転換時に音楽を入れると、場面の切り替わりがわかりやすい
- 衣装の一部: 簡単な小物(帽子、マフラーなど)で役を区別する
朗読劇の台本を探すには
戯曲図書館
戯曲図書館では、人数と上演時間で脚本を検索できます。会話劇やシリアスなカテゴリで絞り込むと、朗読劇に向いた作品が見つかりやすいです。
フリー台本サイト
朗読劇・声劇専用の無料台本サイトもあります。詳しくは「演劇・劇の台本を無料で探せるサイトまとめ」をご覧ください。
まとめ
朗読劇は、演劇の入門としても、経験者の新たな挑戦としても魅力的な形式です。
- 台詞の暗記が不要なので気軽に始められる
- 会話劇の短編から始めると成功しやすい
- 声の表現力を磨くことが最も重要
まずは戯曲図書館で2〜3人、30分以内の会話劇を探してみてください。
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