朗読劇とは?|リーディング公演の魅力と始め方

2026-02-08

演劇知識朗読劇リーディング演劇ジャンル

朗読劇(リーディング)は、役者が台本を手に持ちながら上演する演劇形式です。近年、その手軽さと独特の魅力から人気が高まっています。

朗読劇とは

朗読劇は、セットや大道具を最小限に抑え、声の表現を中心に物語を届ける演劇形式です。

通常の演劇(ストレートプレイ)との違い:

| | 朗読劇 | ストレートプレイ | |---|---|---| | 台本 | 手に持つ | 暗記する | | 動き | 最小限(立ち位置の移動程度) | フルに動く | | セット | なし、または最小限 | あり | | 衣装 | 統一衣装が多い | 役に応じた衣装 | | 稽古期間 | 短い(1〜2週間) | 長い(1〜2ヶ月) | | 制作費 | 低い | 高い |

朗読劇の魅力

1. 言葉の力を純粋に楽しめる

視覚的な演出がないぶん、セリフの言葉一つひとつが際立ちます。劇作家の文体や言葉遣いを味わうのに最適な形式です。

2. 想像力が刺激される

場面の情景や登場人物の表情は、観客の想像に委ねられます。この「余白」が朗読劇独自の豊かさを生みます。

3. 手軽に上演できる

大掛かりなセットや長い稽古期間が不要なので、少ない予算・短い準備期間で上演できます。

4. 多様な作品に挑戦しやすい

通常なら上演が難しい長大な作品や、場面転換の多い作品でも、朗読劇なら挑戦しやすくなります。

朗読劇の種類

リーディング(基本形)

役者が並んで座り、台本を読む最もシンプルな形式です。

セミステージド・リーディング

台本を持ちながらも、ある程度の動きや立ち位置の変化がある形式です。朗読劇と通常の演劇の中間にあたります。

ドラマリーディング

音楽や照明、映像などの演出を加えた、よりエンターテインメント性の高い朗読劇です。

朗読劇の始め方

作品を選ぶ

  • 戯曲:そのまま使える。対話が中心の作品が向いている
  • 小説:ナレーション(地の文)の担当者を決めて脚色する
  • :複数人で群読する形式も

メンバーを集める

  • 2〜5人程度から始められる
  • 朗読が好きな人、声に特徴がある人
  • 経験不問。朗読劇は初心者にも参加しやすい

稽古する

  1. 初読み:全員で通して読む。全体像を把握する
  2. 役の解釈:各役の感情の流れ、関係性を話し合う
  3. 声の使い方:声量、テンポ、間(ま)を調整する
  4. 立ち位置・動き:セミステージドの場合、最低限の動きをつける
  5. 通し稽古:本番通りに通す

上演する

  • 会場:カフェ、図書館、ギャラリーなど、劇場でなくてもOK
  • 必要なもの:椅子、譜面台(台本を置くため)、マイク(会場の広さによる)
  • 照明:簡単な調光があると効果的

朗読劇のコツ

声の表現

  • 抑揚を大きくする。棒読みにならないように
  • テンポの変化をつける。緊迫した場面はやや速く、感動的な場面はゆっくり
  • **間(ま)**を大切にする。沈黙も表現のひとつ
  • 呼吸を意識する。深い呼吸が安定した発声の基本

台本の持ち方

  • 顔が隠れないように、台本は胸の高さかやや下に
  • 譜面台を使うと両手が空き、ジェスチャーが使える
  • ページをめくる音に注意。事前に折り目をつけておく

視線の使い方

  • 相手役のセリフの時は、相手を見る(台本から顔を上げる)
  • 自分のセリフの時は、台本と観客を交互に見る
  • 特に重要なセリフは、台本から完全に顔を上げて言う

おすすめの朗読向き戯曲

朗読劇に向いているのは、対話が中心で、言葉の力が強い作品です。

  • 対話劇(二人芝居や少人数の会話劇)
  • 独白(モノローグ)のある作品
  • 詩的な言葉遣いの作品

戯曲図書館で「二人芝居」「少人数」で検索すると、朗読劇に適した作品が見つかります。

朗読劇は、演劇の原点ともいえる形式です。声ひとつで物語を届ける体験を、ぜひ始めてみてください。