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ペヤンヌマキプロフィール|「自分ごと」から女性と社会を描く劇作家・演出家

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#ペヤンヌマキ#劇作家#演出家#男たらし#お母さんが一緒#プロフィール
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ペヤンヌマキプロフィール|「自分ごと」から女性と社会を描く劇作家・演出家

ペヤンヌマキさんは、現代を生きる女性の身体感覚や生活のしんどさを、笑いと痛みが同居するかたちで描いてきた劇作家・演出家です。演劇ユニット「ブス会*」の主宰として知られ、親密圏のいら立ちや社会との摩擦を、説教くさくならない台詞運びで舞台化してきました。近年は舞台だけでなく映像にも活動の幅を広げ、2024年公開のドキュメンタリー映画『〇月〇日、区長になる女。』では、地域の政治を「自分ごと」として引き受ける姿勢が広く注目されました。

本記事では、ペヤンヌマキさんの経歴、作風、受賞歴、代表作、そして2026年8月時点で確認できる近年の活動を整理します。

基本プロフィール

  • 名前:ペヤンヌマキ
  • 生年:1976年
  • 出身:長崎県
  • 主な肩書:劇作家・演出家・映像監督
  • 居住地:東京都杉並区
  • 主な活動母体:ブス会*

経歴

ペヤンヌマキさんは早稲田大学在学中に劇団「ポツドール」の旗揚げに参加し、早い段階から小劇場の現場に深く関わってきました。その後、2004年からは映像分野でも活動しつつ、2006年に『女のみち』、2007年に『女の果て』を脚本・演出しています。2010年には自身の演劇ユニット「ブス会*」を立ち上げ、本格的に主宰作家としての歩みを始めました。

ブス会*の公式紹介では、このユニットは「自分ごと」を起点に現代日本に生きる女性のリアルを描き続けてきたと整理されています。実際にペヤンヌマキさんの作品には、恋愛、結婚、家族、労働、性、老い、見た目のコンプレックスなど、日常に密着した主題が繰り返し現れます。ただし、それらを単なる私小説的な告白に閉じ込めず、観客が自分自身の問題として引き寄せて考えられるところまで開いていくのが、この作家の大きな特徴です。

近年は舞台だけでなく、テレビドラマやドキュメンタリー映画の脚本・監督も手がけています。特に2022年の杉並区長選挙を追った『〇月〇日、区長になる女。』は、地域の道路問題をきっかけに政治へ向き合うようになった本人の視点が、そのまま創作と結び付いた作品として重要です。ブス会*の公式プロフィールでも、地域活動と創作活動のハイブリッドを模索していると紹介されており、演劇の枠にとどまらない現在地がうかがえます。

作風の特徴

女性の日常を起点にした会話劇

ペヤンヌマキさんの作品は、まず会話が強いです。大事件が起きる前から、すでに人間関係の温度差や不公平感が台詞の端々ににじんでいます。本人たちは軽口のつもりで話していても、そこに積み重なった我慢や諦めが透けて見えるため、笑えるのに苦い感触が残ります。

親密圏の残酷さと可笑しみ

家族、恋人、友人といった近い関係ほど、社会の価値観が無防備に流れ込みます。ペヤンヌマキさんは、その近さゆえに起きる比較、嫉妬、支配、甘えを丁寧に掘り下げます。一方で、人物を一方的な悪役にはしません。誰もが少しずつ勝手で、少しずつ傷ついているという見え方があるため、舞台上の修羅場が単なる断罪劇にならないのです。

「自分ごと」から社会へ開く視線

初期から一貫しているのは、自分の生活実感から出発する姿勢です。ただ、その視線は年々広がっています。個人のコンプレックスや家族の息苦しさを描くだけでなく、それが制度や政治、地域の問題とどうつながっているのかを可視化する方向へ進んでいます。これは近年の映像作品だけでなく、舞台作品を読み直すうえでも重要なポイントです。

受賞歴・評価

ペヤンヌマキさんは、2014年の『男たらし』と2015年の『お母さんが一緒』で、2年連続で岸田國士戯曲賞の最終候補に選ばれました。新人賞的な一度きりの話ではなく、異なる作品で続けて評価されたことは、劇作家としての地力を示しています。女性同士の関係や家族の圧力を、軽妙な台詞と切実さの両方を保ったまま書ける作家として、小劇場シーンで確かな存在感を築いてきたと言えます。

さらに、2025年2月13日に贈呈式が行われた第79回毎日映画コンクールでは、『映画 〇月〇日、区長になる女。』でドキュメンタリー映画賞を受賞しました。これは演劇人としてのキャリアが、そのまま映像分野でも評価された出来事として見てよいと思います。舞台で培ってきた「個人の生活から社会を照らす」まなざしが、映画でも届いた結果です。

戯曲図書館に掲載されている代表作

男たらし』は、恋愛や性的な力学、承認欲求、自己演出といった主題を、露悪だけに寄らずユーモアを交えながら描く作品です。登場人物が自分の欲望をうまく言語化できないまま、相手を値踏みしたり傷つけたりしてしまう動きに、ペヤンヌマキさんらしい人間観察の鋭さがよく表れています。

お母さんが一緒』は、母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹が、お互いと母への不満を噴き出させていく家族劇です。血縁の息苦しさを容赦なく描きながら、会話のテンポと笑いによって読ませる力が強く、代表作としてまず押さえたい一本です。2024年には橋口亮輔監督によって映画化もされ、ペヤンヌマキ作品の到達点の一つとして再注目されました。

近年の活動

近年の活動で最も大きいのは、2024年1月2日に劇場公開されたドキュメンタリー映画『〇月〇日、区長になる女。』です。公式サイトでは、杉並区の道路拡張計画による立ち退きの危機をきっかけに、ペヤンヌマキさん自身が政治と生活のつながりを実感し、カメラを回し始めた経緯が説明されています。劇作家として他者を描くだけでなく、自分が当事者として巻き込まれていく過程そのものを作品化した点で、非常に象徴的です。

2025年にはこの作品が第79回毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞を受賞しました。受賞後も作品は終わらず、公式サイトの上映案内では、2026年9月12日に盛岡のおでってホール、2026年10月3日に長崎市民会館で監督トーク付き上映が予定されています。単発の公開で終わらず、各地で対話を伴いながら作品が流通していることは、現在のペヤンヌマキさんを考えるうえで重要です。

また、2026年6月30日には阿佐ヶ谷ロフトAで開催されたトークイベント「#スギナミナンデス 2026」にゲスト出演しています。イベント告知では、2022年の杉並区長選を記録した監督として招かれており、創作と地域政治の接点が現在進行形のテーマであり続けていることが分かります。

ペヤンヌマキ作品を読むポイント

笑える場面ほど痛みを読むこと

ペヤンヌマキさんの作品は、表面だけを追うと会話の面白さでどんどん読めます。ただし、本当に重要なのは、その笑いが誰の我慢の上に成り立っているのかを見ることです。何気ない一言の裏に、長年の比較や抑圧が潜んでいる場合が多いです。

関係の近さが生む暴力

家族や恋人のように近い相手だからこそ、遠慮なく言えてしまう言葉があります。ペヤンヌマキさんは、その「つい言ってしまう」を見逃しません。大きな事件より、日常の小さな言葉の積み重ねに注目すると、作品の怖さと上手さが見えやすいです。

まとめ

ペヤンヌマキさんは、女性の生活実感や親密圏の息苦しさを出発点にしながら、そこから社会や政治へ視野を広げてきた劇作家・演出家です。岸田國士戯曲賞最終候補に2度選ばれた劇作家としての評価に加え、2025年には『映画 〇月〇日、区長になる女。』で毎日映画コンクールのドキュメンタリー映画賞も受賞しました。戯曲図書館で読むなら、まずは『男たらし』と『お母さんが一緒』の2本から入ると、ペヤンヌマキさんの会話劇の鋭さと、個人の問題を社会へつなぐ視線の両方をつかみやすいです。


参考情報

この記事で紹介した戯曲

Written by

戯曲図書館 編集部

演劇経験者が運営する戯曲検索サービス「戯曲図書館」の編集チームです。 脚本選びのノウハウ、演劇業界の最新情報、公演レポートなどを発信しています。

公開日: 2026-08-02

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