演劇用語集【初心者向け】まず覚えたい50語を実例付きでやさしく解説
2026-04-04
演劇用語集を最初に押さえると、稽古の理解スピードが一気に上がる
演劇を始めたばかりの時期は、セリフや動き以上に「言葉」が難しく感じます。
「ダメ出し」「きっかけ」「場当たり」「ゲネ」など、なんとなく聞いたことはあるけれど、意味が曖昧なまま進んでしまうことも多いはずです。
でも、演劇用語を早めに理解しておくと、次の3つがかなり楽になります。
- 稽古中の指示がすぐ理解できる
- スタッフとの会話がスムーズになる
- 作品づくりの全体像が見える
この記事では、**演劇用語集(初心者向け)**として、現場で特によく使う50語を「意味+使い方+ひと言メモ」で整理しました。
暗記目的ではなく、実際に使えるように構成しているので、必要な項目だけ拾い読みしてもOKです。
まず覚えるべき演劇用語(稽古編)
1. 本読み(ほんよみ)
意味: 台本を声に出して読み、作品の流れを確認する最初の稽古。
使い方: 「今日は本読み中心で進めます」
2. 立ち稽古(たちげいこ)
意味: 実際に立って動きながら行う稽古。
使い方: 「次回から立ち稽古に入ります」
3. ダメ出し
意味: 稽古後に演出家や先輩が改善点を伝えること。
使い方: 「ダメ出しをメモして次回反映しよう」
4. エチュード
意味: 即興で短い場面を演じる練習。
使い方: 「関係性を作るためにエチュードをやります」
5. きっかけ
意味: 動き・音・明かりなどを入れる合図。
使い方: 「このセリフをきっかけに転換します」
6. 段取り
意味: 動きや作業の順番を決めること。
使い方: 「転換の段取りを先に固めよう」
7. 動線(どうせん)
意味: 役者やスタッフが移動する道筋。
使い方: 「動線が重なって危ないので修正します」
8. 上手(かみて)・下手(しもて)
意味: 客席から見て右が上手、左が下手。
使い方: 「上手から入って下手に抜ける」
9. セリフ合わせ
意味: 台本通りにセリフを正確に合わせる稽古。
使い方: 「今日はセリフ合わせを丁寧に」
10. 抜き稽古
意味: 特定シーンだけを抜き出して行う稽古。
使い方: 「2幕ラストの抜き稽古をします」
舞台・本番で必須の演劇用語
11. 場当たり(ばあたり)
意味: 劇場入り後に、舞台上で立ち位置・転換・照明タイミングを確認する作業。
使い方: 「明日の午前は場当たりです」
12. ゲネ(ゲネプロ)
意味: 本番同様に最初から最後まで通す最終リハーサル。
使い方: 「ゲネで衣装込みの確認をします」
13. 仕込み
意味: 舞台セット、照明、音響などを劇場で設置する作業。
使い方: 「仕込み日は集合が早いので注意」
14. バラシ
意味: 本番後に舞台を解体・撤収する作業。
使い方: 「千秋楽後は全員でバラシです」
15. 暗転(あんてん)
意味: 一時的に照明を落として場面転換すること。
使い方: 「暗転中に机を入れ替える」
16. 袖(そで)
意味: 舞台の左右、客席から見えない待機スペース。
使い方: 「次の出番まで下手袖で待機」
17. ハケる
意味: 舞台から退場すること。
使い方: 「このセリフ後に上手へハケる」
18. 入り(いり)
意味: 舞台へ登場すること。
使い方: 「音楽が鳴ったら入りです」
19. 立ち位置
意味: 舞台上で立つ場所。
使い方: 「立ち位置がセンター寄りすぎる」
20. 板付き(いたつき)
意味: 開演時にすでに舞台上にいる状態。
使い方: 「このシーンは板付きスタート」
脚本・演技で使う演劇用語
21. ト書き
意味: 台本に書かれた動きや状況説明。
使い方: 「ト書きを無視せず意図を確認する」
22. シーン
意味: 場所や時間が一定の場面単位。
使い方: 「このシーンは空気を重くしたい」
23. ビート
意味: 感情や会話の区切りとなる最小単位。
使い方: 「このビートでテンポを変える」
24. モノローグ
意味: 一人で語る長めのセリフ。
使い方: 「モノローグ前に間を取る」
25. 対話劇
意味: 会話を中心に進む劇。
使い方: 「対話劇は間の設計が重要」
26. サブテキスト
意味: セリフに直接書かれていない本音や意図。
使い方: "『大丈夫』のサブテキストは不安かもしれない"
27. 役作り
意味: 役の背景・性格・行動原理を組み立てること。
使い方: 「役作りのために時代背景を調べる」
28. 間(ま)
意味: セリフとセリフの間隔、沈黙の時間。
使い方: 「ここは間を長めに取る」
29. 感情線
意味: 役の感情変化の流れ。
使い方: 「感情線が飛ばないよう整理しよう」
30. 見せ場
意味: 物語上の山場、観客の印象に残る場面。
使い方: 「2幕後半が最大の見せ場です」
制作・運営で知っておきたい演劇用語
31. 公演(こうえん)
意味: 観客に向けた上演そのもの。
使い方: 「来月の公演に向けて準備中」
32. マチネ/ソワレ
意味: 昼公演がマチネ、夜公演がソワレ。
使い方: 「土曜マチネは満席見込み」
33. 千秋楽(せんしゅうらく)
意味: 公演期間の最終日。
使い方: 「千秋楽はカーテンコールが長くなることも」
34. 当日券
意味: 公演当日に販売されるチケット。
使い方: 「当日券情報は開演2時間前に告知」
35. 受付
意味: 入場対応・チケット確認を行う場所。
使い方: 「受付開始は開演45分前」
36. 客入れ
意味: 観客を客席に案内する時間。
使い方: 「客入れBGMを再確認しよう」
37. 前説(まえせつ)
意味: 開演前に注意事項を伝えるアナウンス。
使い方: 「前説で撮影禁止を案内します」
38. パンフレット
意味: 公演情報や挨拶文を載せた配布物。
使い方: 「パンフレット入稿締切は来週」
39. 物販
意味: 公演会場でのグッズ販売。
使い方: 「終演後の物販列を整理する」
40. アンケート
意味: 観客から感想を集める仕組み。
使い方: 「アンケートで満足度を可視化する」
スタッフワークで頻出する演劇用語
41. 舞台監督
意味: 進行全体を管理する現場責任者。
使い方: 「本番中の判断は舞台監督に一元化」
42. 照明
意味: 明かりで視線・空気・時間を演出する担当。
使い方: 「照明キューを再調整します」
43. 音響
意味: 音楽・効果音・マイクを管理する担当。
使い方: 「音響のきっかけを台本に追記」
44. 美術
意味: 舞台セット・空間設計を担当する部門。
使い方: 「美術プランに合わせて動線修正」
45. 衣装
意味: 役ごとの服装や着替え設計。
使い方: 「早替えの衣装導線を確認」
46. 小道具
意味: 役者が手に持って使う道具。
使い方: 「小道具チェック表を作成する」
47. 大道具
意味: 机・椅子・壁など舞台の大きな装置。
使い方: 「大道具は暗転中に転換」
48. プラン
意味: 各部門の設計方針。
使い方: 「照明プランと演出意図をすり合わせる」
49. キューシート
意味: 音響・照明などのタイミング表。
使い方: 「キューシートを全スタッフで共有」
50. オペ(オペレーション)
意味: 本番中に機材操作を行う実務。
使い方: 「照明オペはゲネで通し確認必須」
初心者が演劇用語集を使いこなすコツ
1) 覚える順番は「今日使う言葉」から
最初から50語を丸暗記する必要はありません。
今日の稽古で出た言葉を3つだけメモし、意味を確認するだけで十分です。
2) 用語は「自分の言葉」で言い換える
たとえば「きっかけ=合図」「段取り=作業順」のように変換すると定着が早くなります。
3) 台本に直接書き込む
「ここでハケる」「暗転後に入り」など、台本の余白に書くと現場で迷いません。
4) スタッフ用語も避けない
役者志望でも、照明や音響の基本用語を知っておくとチームでの信頼が上がります。
よくある疑問(FAQ)
Q. 演劇用語はどこまで覚えるべき?
A. まずは「稽古」「本番進行」「自分の担当」に関わる言葉からでOKです。全体像は公演を重ねるほど自然に増えます。
Q. 間違って使うのが怖いです
A. 最初は誰でも間違えます。大切なのは黙ることではなく、確認しながら使うことです。
「この使い方で合っていますか?」と聞ける人ほど、早く伸びます。
Q. 用語を覚えても演技がうまくなりません
A. 用語は目的ではなく、上達の土台です。言葉が共通化されると、演出意図を正確に受け取れるようになり、結果として演技改善の速度が上がります。
まとめ|演劇用語集は「現場で使ってこそ意味がある」
演劇用語を知ることは、単なる知識集めではありません。
チームで同じ言葉を共有し、短い時間で作品を立ち上げるための共通インフラです。
特に初心者のうちは、
- 本読み
- 立ち稽古
- きっかけ
- 場当たり
- ゲネ
このあたりを押さえるだけで、稽古の景色が変わります。
「どの台本で練習すれば用語を実践しやすいか迷う」という場合は、人数や上演時間で作品を探せる**戯曲図書館(gikyokutosyokan.com)**を活用すると、稽古計画と用語理解を同時に進めやすくなります。
言葉を覚えること自体をゴールにせず、実際の稽古で使いながら身につけていきましょう。
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