柴幸男 プロフィール|『わが星』以後も更新を続ける劇作家・演出家の仕事

2026-02-26

柴幸男劇作家演出家ままごとプロフィール

柴幸男 プロフィール|『わが星』以後も更新を続ける劇作家・演出家の仕事

柴幸男さんは、劇団「ままごと」を主宰し、劇作と演出の両面で現代日本の舞台表現を更新してきた作り手です。岸田國士戯曲賞受賞作『わが星』のイメージが強い一方で、その後も地域滞在型の創作、教育現場での実践、他ジャンルとの協働など、活動の射程を着実に広げています。

この記事では、戯曲図書館の著者データを基礎に、公式サイトや報道で確認できる近年の情報を補いながら、柴さんの人物像と作家性を整理します。

基本プロフィール

項目内容
名前柴 幸男(しば ゆきお)
生年月日1982年11月3日
出身地愛知県一宮市
主な肩書劇作家・演出家
所属ままごと(主宰)、青年団演出部
関連ページ戯曲図書館の著者ページ

経歴のポイント

柴さんは高校時代から台本執筆を始め、日本大学藝術学部在学中に『ドドミノ』で第2回仙台劇のまち戯曲賞を受賞しました。2009年に「ままごと」を立ち上げ、翌2010年に『わが星』で第54回岸田國士戯曲賞を受賞します。

この受賞以降も、いわゆる「受賞作家」として同型の作品を反復するのではなく、上演環境そのものを問い直す活動を重ねてきた点が特徴です。劇場空間だけでなく、地域の公共空間、教育現場、ワークショップの場に作品を展開し、演劇の成立条件を拡張してきました。

また、2014年からは戯曲公開プロジェクトを継続し、テキストへのアクセスを広げる実践にも取り組んでいます。作品を「上演のための共有資源」として扱う姿勢は、国内の演劇実践においても重要な示唆を持っています。

作風の特徴

柴さんの作風を捉えるうえで、次の3点は特に重要です。

  • 反復とズレの構造
    同じ言葉や動作を繰り返しながら、少しずつ文脈や関係が変化していく構造を得意としています。
  • 日常語の再編集
    誇張された文学語ではなく、日常的な言い回しを再配置することで、人物の時間感覚や距離感を立ち上げます。
  • 上演形態の可変性
    作品を固定せず、上演場所・担い手・観客との関係に合わせて更新する傾向が強く見られます。

このため柴作品は、同じ戯曲でも上演主体や上演環境が変わると受け取られ方が大きく変わります。テキスト単体の完成度だけでなく、上演プロセスそのものを作品の一部として設計している点が大きな魅力です。

戯曲図書館に掲載されている主な作品

戯曲図書館は戯曲の情報をまとめたサイトであり、作品ページでは上演時間・配役・あらすじなどの基礎情報を確認できます。柴幸男さんについては、次のような代表作が掲載されています。

『わが星』は受賞作としての知名度が高い一方で、『あゆみ(長編)』や『反復かつ連続』をあわせて確認すると、柴さんの構造的な思考と上演実践の幅がより立体的に見えてきます。はじめて整理する場合は、まず作品ページで基本情報を確認し、上演時間や登場人数の違いを比較しながら読むのがおすすめです。

受賞歴と評価

プロフィール上で特に重要な実績は次の通りです。

  • 第2回仙台劇のまち戯曲賞(『ドドミノ』)
  • 第54回岸田國士戯曲賞(『わが星』)

岸田國士戯曲賞受賞はもちろん大きな節目ですが、その後も創作と実践の両輪を止めず、演劇の社会的な開き方を探り続けている点に、柴さんの評価の持続性があります。

最新の活動(2024〜2026)

ステージナタリーのプロフィール・ニュース欄では、2024年以降も柴さんの活動が継続的に報じられています。2024年には、ままごと短編演劇『つくりばなし』『反復かつ連続』の札幌公演関連ニュースや、記録映像上映会「ANTIQU vol.3」関連トピックが確認できます。

2025年には、柴作品『反復かつ連続』を原案にしたダンス公演が上演され、戯曲・演劇の構造が他ジャンルに展開される動きが見られました。さらに2026年2月には、SF作品『おもいでエマノン』舞台化プロジェクトのプレイベントで潤色・演出を担当することが報じられています。

こうした近年の動向からは、柴さんが「同じ手法を守る」よりも、「手法を他者と共有し再構成していく」方向へ比重を置いていることが読み取れます。劇作家としての強度を保ちながら、コラボレーションを通して表現領域を広げる姿勢が、現在の活動の核になっています。

情報確認時のポイント

柴幸男さんの活動を追う際は、次の視点が有効です。

  1. 戯曲と上演形態を切り分けて確認すること
    テキスト情報と実際の上演条件を分けて見ると、作品理解が深まります。
  2. 再演・再構成の文脈を確認すること
    同一タイトルでも、上演主体や形式の違いで狙いが変わる場合があります。
  3. 教育・地域実践との接続を見ること
    創作活動だけでなく、ワークショップや地域プロジェクトに作家性が反映されています。

まとめ

柴幸男さんは、『わが星』での受賞を起点にしながら、劇場・地域・教育・他ジャンルを横断して活動を続ける劇作家・演出家です。反復や日常語の再編集といった独自の方法論を持ちつつ、作品を固定化せず更新し続けている点が大きな特徴です。

戯曲図書館では、著者ページから入り、わが星あゆみ(長編)反復かつ連続などの作品ページで情報を確認すると、柴さんの作家性をつかみやすくなります。複数作を比較してみることで、構造面の一貫性と実践面の広がりをあわせて把握しやすくなります。


参考情報