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上演時間
90分
総人数
7人
男性
1人
女性
2人
その他
4人
「ようこそフェアリーテールに」 記憶が混濁しているモリは、 魚や鳥が喋る不思議な世界でダシチャヅケと出会った。 帰らなくてはならない気はするもののが、 自分がどこから来たのか、どうやったら帰れるのか、 頭に浮かぶネジマキという人物が何だったのか、 何もかもがよく分からない。 飄々とした雰囲気のダシは、そんな自分の手を取る。 二人の旅が始まった。
この作品は、 満身創痍のモリがVRゴーグルをかぶるところから始まります。 しかしVRワールドに降り立つモリは、 自分が何故ここにいるのかよくわかっていません。 リアルのシーンとフェアリーテールのシーンが交互に展開され、 その謎の全貌が少しずつ明かされていきます。 フェアリーテールではコミカルなキャラクター達が コミカルなやり取りを。リアルではモリともう一人の重要な人物、 研究者のネジマキが、これまたコミカルに話を進めていきます。 しかし、リアルで重大な事件が発生してからは一転。 じわじわとした緊迫感が押し寄せてます。しかし、 フェアリーテールパートの雰囲気のおかげか、安心して物語を 追いかけられました。 終始軽妙なかけ合いで進んでいきますが、 締めるところはバッチリ締めてくれます。そのギャップが、 私の心を掴んで離しませんでした。 基本的にはモリの視点で進むこの作品ですが、一度だけ、 ダシチャヅケが中心となるシーンがあります。 ダシの心情が終盤に繋がる超重要シーンですので、 ここでのダシのやり取りを踏まえ、 クライマックスを見守って頂きたいです。 物語を締めくくるのにふさわしい感動が待っています。