東日本大震災の傷をどこかに持っている、10人の男女の高校生たち。彼らは自分の人生を生きながらもどこか自分が遠くにいるような気がする。一人ひとり抱えている何か大事なものに一切関係なくすべてを押し流してしまったかのようなあのことを追体験して考える。私達は今ここにいる人間だろうか?客席にも問いかけて、話は終わる。
10人の高校生たちが、思うがままに思ったことを話していきながら、戯曲は進んでいきます。その会話のなかの断片には大震災の記憶が明示されておりどことなく不吉な死の香りがします。そして最後に逃げて!逃げて!と何分も繰り返し叫ぶ中で、これまでの自己紹介をするように10人が勢ぞろいし、点呼をし、11人と数えます。誰か亡くなった人がいたのでしょうが、それは共通した一人のことではないのかもしれません。あるいは私たちの知っている誰かか。 ちなみに登場人物名は実際の演者さんからついているようです。