定時制高校を描く、先生への感謝にとまどいと恥じらいを感じる高校生たち…
鈴江俊郎さんの「ともだちが来た」を読んで感情表現の繊細さに、衝撃を受けてそのまま読んだ作品です。鈴江さんはいったいどこからこのエピソードを思いついたのやら、定時制高校の様子がありありと描かれています。 特に、ある女子生徒が先生への思いを爆発させて、教室で迫る場面。机と椅子を引き合いにだして、説得する先生の少し馬鹿げたおもしろさと、生徒の必死さのコントラストが印象に残りました。 ラストシーンで先生が一体どんな表情を見せたのかが、きになるところですが、それは上演するときの演出次第ということですかね…
鈴江 俊郎(すずえ としろう)さんは、日本の劇作家、演出家、俳優で、office 白ヒ沼の代表を務めています。1963年に大阪府大阪市で生まれ、大阪府立千里高等学校、京都大学経済学部を卒業後、京都大学大学院農学研究科農林経済学専攻修士課程を中退されました。近畿大学文芸学部助教授や桐朋学園芸術短期大学演劇専攻准教授を歴任し、京都の舞台芸術活性化のため「京都舞台芸術協会」の設立に参加するなど、積極的な活動を行っておられます。
鈴江さんは高校時代、野球部に所属していました。大学在学中に劇団そとばこまちに入団するも3ヶ月で退団し、同じく退団した仲間とともに「劇団その1」を結成し、演劇活動を始められました。1989年には『区切られた四角い直球』で第4回テアトロ・イン・キャビン戯曲賞を受賞。1993年には「劇団八時半」を結成し、京都を拠点に活動されました。1994年より、松田正隆さん、土田英生さんとともに戯曲創作雑誌『LEAF』を発行。1995年には『零れる果実』で第2回シアターコクーン戯曲賞を受賞し、同年『ともだちが来た』で第2回OMS戯曲賞を受賞。1996年には『髪をかきあげる』で第40回岸田國士戯曲賞を受賞されました。2007年11月に「劇団八時半」の活動を休止し、同年12月に「office 白ヒ沼」を設立。2017年より愛媛県西条市に移住し、ぶどう農家のかたわら演劇活動を続けておられます。
鈴江さんの作品は、英語、ドイツ語、ロシア語、インドネシア語に翻訳され、海外でも上演されています。
鈴江さんは、その独自の作風と高い文学性で多くの賞を受賞されています。
鈴江さんは、劇作、演出、役者、照明を手がける製作者として、多方面で活躍されています。京都の舞台芸術活性化のため「京都舞台芸術協会」の設立に参加するなど、積極的な活動を行っておられます。戯曲は英語、ドイツ語、ロシア語、インドネシア語に翻訳され、海外でも上演されています。元日本劇作家協会京都支部長も務められました。
(2025年3月現在)