天使は瞳を閉じて
作者: 鴻上尚史(虚構の劇団)『天使は瞳を閉じて』の上演時間と人数
男:6人
女:4人
その他:
総人数:10人
上演時間:130分
あらすじ,概要
原子力発電所の事故が起き、それを人々から忘れさせるために作られた透明な壁。 時が経ち、その壁の内側には街が出来ていた。 その街で暮らす人々と、その生活を見守る天使。 人間に憧れ街に溶け込んだ天使だったが、透明な壁を壊そうという動きがあり・・・。
天使は瞳を閉じてを読んだ感想
初演は1988年。1991年にはインターナショナル版がイギリスと日本で上演され、2003年にはミュージカルにもなっています。輝くばかりに幸福だった青春を過ぎ、ままならない人生へと歩んでいく登場人物たちの姿には、多くの人が共感するのではないでしょうか。
街を覆う「透明な壁」は、やわらかく簡単に押すことができるにも関わらず、決して破れない膜のような姿として描かれます。人を拒絶するような堅牢な壁でもなく、外の世界を見えないよう隠すカーテンでもない。人々は外へ、外へとあこがれを募らせますが、壁の向こうは人間の生きられる環境ではなく、街を出られるという希望は絶望とぴったり寄り添っているのです。
そんな人間たちを、天使は見つめ続けます。ひとりぼっちで味わった悲しみや苦しみも、覚えている人がもういない出来事も、あとかたもなく滅びた世界も。見ていてくれる天使がいるからこそ、それらは物語になることができるのかもしれません。
鴻上尚史さんのプロフィール
鴻上尚史
所属劇団等:虚構の劇団
ウェブサイト:http://www.thirdstage.com/management/kokami.html
鴻上 尚史(こうかみ しょうじ)さんは、愛媛県生まれの劇団劇作家・演出家です。 早稲田大学演劇研究会出身で、在学中に劇団「第三舞台」を旗揚げし、高い評価を受けました。 現在(2020年)、日本劇作家協会会長(代表理事)も務めています。 テレビやラジオなどにも出演しており、テレビ朝日系列の『トリック』や映画『就職戦線異状なし』にも出演。 M-1グランプリの最初の審査員も務めました。 2008年に「虚構の劇団」を旗揚げし、活動中。 鴻上尚史さんの出版した本「発声と身体のレッスン」は演劇の枠を超えて、声優、アナウンサーなど幅広い分野で人気になっています。
『天使は瞳を閉じて』の台本入手方法
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