昭和最後の年末。一人の少年が行方不明になった。その少年の名はヒバリといい、一目見たら忘れることのできない美少年だった。それからすぐにヒバリは帰って来るが、みなはその姿に違和感を覚えた。だが、その真実は明かされることなく三十年の日々が流れる。同じクラスだったタナカは同窓会を開くために、ヒバリの居場所を探し始めるのだった。
過去と現在が行き来する不思議な作品です。間に観客に向かってメタ的な内容の言葉が語られます。それが嘘か本当かは分かりません。そんなことはお構いなしに、物語はすすんでいきます。なぜヒバリは姿をくらませたのか、一体彼は今どこにいるのか。そのようなミステリーが作品の中で語られていきます。そして次第に真実が明らかになっていくのですが、その伏線回収は見事です。全くバラバラに思えた人物の活躍が繋がっていきます。登場人物は基本的にアクの強い問題児ばかりです。その作品全体に漂う破天荒さは読んでいてとても癖になります。全体的にメタ的な要素をちりばめた柿喰う客さんらしい作品だと感じました。
柿喰う客代表で、脚本、演出を手掛ける。他とは一線を画した独特な感性で書かれる作品は多くの人を魅了します。 「こどもと観る演劇プロジェクト」や「高校生のための演劇プロジェクト」など、若い年代への演劇舞台振興にも携わり、その人気は広がりつつけています。 最近では、『黒子のバスケ』、『文豪ストレイドッグス』『ハイキュー!!』など漫画やアニメ原作作品の2.5次元舞台の脚本や演出を手がけ女性を中心に大きな賑わいをみせています。