夏目漱石『こころ』の登場人物、「先生」は同性愛者として見ることができるのではないか。 大学のゼミ生たちによる問いかけから、新しい『こころ』の読み解きが始まる。 中村(先生)と小宮(K)の間の関係性に着目した、小説『こころ』の再現と現代の交錯。
夏目漱石の『こころ』と言えば言わずもがなの傑作ですが、「先生」の死の理由など、現代の読者としてはすっきりしない部分があるのも確かです。
しかしこの作品を好きだという人が多いのは、それゆえに考察や読解が求められるということも理由として大きいのかもしれません。
さて、この『こころ』をゲイであることを自認する脚本家が読み解くとどうなるでしょうか?
語り手の「私」が海で「先生」に声をかけたのはナンパだったのでは?「先生」の遺書には嘘があったのでは?
軽薄な思い付きのような解釈は、しかし、「先生」と「K」の間にあったかもしれない、隠された感情を見出すことになります。
悲しい終わりを迎えた『こころ』の最後を、希望に塗り替えようとする真っすぐさに胸を突かれます。
所属劇団の劇団フライングステージは、ゲイであることをオープンにして活動している。 劇の内容もセクシャリティに目を向けたものが多く、同性婚やLGBTをテーマにしているものが多い。