作品情報

上演時間

150分

総人数

23人

男性

14人

女性

4人

その他

5

あらすじ

時は江戸時代後期。重三は貸本屋商売を生業としていた。ライバルの妨害にあいながらも、決して心を折ることなく、商売に取り組んでいく。そして歌麿や春町や山東京伝らと助け合いながら商いを広げていった。だが幕府は民衆が自由になることを恐れ、娯楽を取り締まる改革をする。重三はその度に規制をかいくぐりながら商売を続けるが、あまりに目立ちすぎたためについに命まで狙われるようになる。だがそれでも重三は信念を曲げず、最後の賭けにでる。

感想・レビュー

この作品の主人公重三は小さな商売から身を起こし、さらに店を大きくしようと野心を燃やしています。ですが、相手を蹴落としたり、金で妨害したりといった汚い手段は使いません。歌麿の絵の良さを見抜くなど、いい作品を見抜く目利きでもあり、商売に対して誠実さとプライドを持っています。そのため思わず声援を送りたくなるような正統派主人公です。そして他の登場人物も重三に負けないくらいの魅力をもっています。それぞれの登場人物が己に信念を持っています。どんな立場になろうともそれを曲げることなく、自身の役割を果たそうとしています。この作品では悪役ともいえる幕府の役人初鹿野も、役人としての仕事を果たそうとしています。さらに名もない版画製作の職人たちも、命を賭けて重三と仕事をしようとします。このようなそれぞれの葛藤やそれを乗り越えようとする生きざまが生き生きと描かれているので、読んでいてとても胸が熱くなります。どの世代の人が読んでも楽しむことのできる素晴らしい作品です。

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