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上演時間
90分
総人数
5人
男性
5人
女性
0人
おもちゃ会社立花トーイ。ゴドーを待ちながら。私が私である世界。この三つの場面を行き来しながら、それぞれの人物の人生や人々が本当に望むおもちゃを模索する。混ざり合う三つの世界の物語の中で哲学的なやり取りが繰り広げられていく。
とにかくハチャメチャな戯曲です。場面展開は多く、少々混乱してしまう部分もあります。しかし非常に笑えるギャグと、政治的なブラックユーモアに、過激な下ネタが現れては消えていくので非常に楽しいです。とにかく嵐のように次々と色々な出来事が起きます。キャラクターも世界が変わるたびに姿を変えます。ですがそれぞれに特徴があり、とても生き生きと動き回ります。繰り返されるギャグの中にも、現代社会の閉塞感や、人生に対する苦しみが描かれています。読んでいてどこまでが現実なのか、どこまでが物語なのかがわからなくなる不思議な作品です。ト書きの指示も豊富に書かれているので、戯曲を読むだけでなく、実際の上演された劇を見てみたいと思いました。