雑誌編集者の静は、自身が担当していた小説家の凸川の失踪に疑問を持っていた。そこで彼とかかわりがあった友人に取材をしようと決意する。そして凸川の幼馴染である江田が経営するホストクラブ「スーパーヘビー」へと向かう。 そのホストクラブで凸川のもう一人の幼馴染である岡本と、そこで働く従業員たちに話を聞くことになる。その中で凸川の過去や、なぜ彼が失踪したのかが明らかになっていく。
登場人物全員アウトローのダメ人間です。そのダメっぷりが登場人物それぞれの個性になっています。特に雑誌編集者の静かは比較的マトモな人物に思えたのですが、残念ながら彼女もダメ人間でした。唯一凸川だけは謎の人物として描かれていますが、それでもマトモな人物であるとは言えません。そういった人物たちが事件を起こすのですから、収集のつかない事態になっていきます。ですが、私はこの破天荒な感じがとても好きです。
宮藤 官九郎(くどう かんくろう)さんは、日本の脚本家、俳優、映画監督、演出家、作詞家、作曲家、放送作家、ミュージシャンとして多彩な才能を持つ人物です。1970年7月19日、宮城県栗原郡若柳町(現在の栗原市若柳)に生まれました。劇団「大人計画」に所属し、ロックバンド「グループ魂」のメンバーとしても活動しています。
宮藤さんは、1991年に松尾スズキ主宰の劇団「大人計画」に参加し、演出助手として活動を開始しました。その後、バラエティ番組の構成作家や劇団の公演で作・演出を手掛けるようになりました。2000年のテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の脚本で注目を集め、以降も数々の話題作を生み出しています。2005年には映画『真夜中の弥次さん喜多さん』で長編映画監督デビューを果たしました。
宮藤さんは、その独創的な脚本と演出で多数の賞を受賞しています。
宮藤さんは、パンクコントバンド「グループ魂」のギタリスト「暴動」としても活動しており、2005年にはNHK紅白歌合戦に出場しました。俳優としても多数のドラマや映画に出演し、その多才ぶりを発揮しています。
(2025年3月現在)