東京都練馬区のとあるシェアハウス。おさかなハウスと呼ばれるそのシェアハウスには数人の男女が暮らしていた。みんな同世代であるが、無職の人もいる。そんな訳アリの人たちは互いに干渉することなく暮らしていた。だがクリスマスの日にパーティーをすることになる。これから始まるという時に警察がやって来た。それは都内で起きた通り魔事件の捜査だった。その場は何事もなく収まったが、その日を境にみんなの関係性は変化していく。
シェアハウスの中でおこる複雑な人間模様を描いた作品です。登場人物の多くは定職についていなかったり、仕事をしていたとしてもすぐに職場を変えたりするような人たちが集まっています。シェアハウスに住みながら互いに交流していなかった彼らはクリスマスパーティーを企画します。そしてそのタイミングで警察が家に来ます。その警察の態度がなかなかにひどいです。あくまで登場人物としての描写だとは思いますが、それでもやりすぎに感じました。 この警察の訪問を境にシェアハウス内の人間関係が変わっていくのですが、その様子もかなり生々しさを感じます。自分も同じレベルであるのにも関わらず見下すような発言をしたり、家賃の滞納を責めたりと、これでもかというほど人間の醜さを描いています。そして、話は過去に起きた猟奇殺人の話になります。そのことで自分もそうなってしまうのではないかという恐怖はとてもリアリティがあり、自分と重ねてしまいました。 最終的には喧嘩をしながらもまた自分たちの道を探していきます。この作品は今から十年前に書かれたものですが、そのころと比べると、今はまだ選択肢が増えているように感じました。