とある町の図書館。一人の女性が壁に寄りかかって本を読みながら開くのを待っている。しかし、職員は今日が休館日であると告げる。ショックを受ける女性だったが、仕方がないので、許可を得て、図書館の裏の空き地で本を読んでいる。職員は職員で本を整理しながら働いている。そこにある目的を持った男性がやって来る。三人は図書館の裏を舞台に物語を繰り広げていく。
図書館の裏が舞台の物語です。登場人物はそれぞれの目的をもって行動をしているのです。そしてその会話はそっけなかったり、熱心になったりと独特の空気を持っています。それが作品全体の静かだけどうねるような物語の進み方を演出しているように感じました。 また、登場人物たちはみんな何かを求めています。しかしそれに手が届かず、何を見つければいいのかわからないという感じです。それがまた何とも言えない雰囲気を醸し出しています。もがいたりさまよったり、そんな登場人物たちの間を埋めているのが読書という行為になっています。同じ場所で繰り広げられる物語ですが、飽きることなく最後まで読み切れる物語です。
久野 那美(くの なみ)さんは、兵庫県出身で大阪府在住の劇作家・演出家です。演劇ユニット「階」を主宰し、公演ごとにユニット名を更新する独特のスタイルで活動しています。詩的で美しい台詞と巧妙な物語構成が特徴です。
久野さんは、高校時代に友人と演劇部を立ち上げ、演劇活動を開始しました。劇作家としての道を歩み始め、詩的な台詞や多重構造の物語が評価されています。戯曲は全国の高校演劇大会や学生劇団などで数多く上演されています。
久野さんの作品は、日常の中にある非日常や人間関係の微妙な感情を巧みに描いています。
久野さんは、その独特の作風と高い文学性でいくつかの賞を受賞しています。
久野さんは、劇作だけでなく、高校演劇や学生劇団への戯曲提供や講演活動なども行い、若手劇作家の育成や演劇文化の普及に貢献しています。
(2025年3月現在)