あらすじ
(往復書簡形式の朗読劇です) 担任教師をはじめクラスの皆から無視され、透明人間のように過ごしていた中学生の玉埜広志は、ある日靴箱にラブレターのようなものを見つけた。差出人は、同じクラスの三崎明希。二人は手紙の交換を始める。ショッピングセンターの屋上で繋いだ手、海老名サービスエリアで一緒に食べたラーメン。ささやかな交流は三崎の転校によって終わりを告げるが、去る前に三崎の起こした行動は玉埜の学校生活を救った。 時は流れ、大人になった玉埜のもとに実家経由で三崎からの手紙が届く。神戸から東京に向かう深夜バスの車内で書いているというその手紙には、東京に着いたら結婚すること、相手は今乗っているバスの運転手であること、そしてこの手紙を海老名サービスエリアで投函するつもりであることが綴られていた。 ニュースによれば、そのバスは事故によって多くの死傷者を出し、三崎の婚約者だという運転手は逃亡中だ。報道されている被害者の中に三崎の名前は無かったが、心配になった玉埜は手紙に書かれたアドレスにメールを送る。こうして再び、二人の文通が始まった――
感想・レビュー
中学生同士の淡い恋の話から、あっという間に遠くへ連れて行かれる――そんな印象の作品です。中学生時代の二人には、玉埜が受けているいじめ、そして三崎の受けたネグレクトが影を落としています。そして大人になった三崎を待っているのは、婚約者が起こしたあまりにも悲惨な事故。玉埜もまた無関係ではいられず、かつて自分を助けてくれた三崎のために、事態に巻き込まれていきます。
そんな中、微かながら消えない光を放つのは、二人の胸にあるかつての互いへの思いです。それはまさに「初恋」のきらめきであり、暗く複雑に絡み合う様々な要素にも関わらず、これはつまるところ「初恋」をまっすぐに描いている物語なのだ、と感じさせられます。
ちなみに、三崎が玉埜に最初に出した手紙の文面は冒頭では読まれず、玉埜が迷惑がって三崎を罵倒する返信から始まります。この最初の手紙はラスト近くで出てくるのですが、そのきっかけ、文面、扱われ方、全てが素晴らしく、何ともいえない切なさでノックアウトされてしまいました。
AIによる作品概要
往復書簡の朗読劇。クラス中から無視された透明人間と、その初恋の相手。海老名SAを舞台に、坂元裕二が綴る帰れない者たちの切実な手紙。
公開情報をもとにAIが作成。実際の内容と異なる場合があります。
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