山深い限界集落、囁谷。 廃校となった学校で活動していた合唱団も高齢となり、先日団長も亡くなったことで残りは3人。 松田、宮本、蛭子。 土地が買収され、高齢者施設として利用されることが決定している学校を舞台に、彼らは都会から戻って来た同級生たちと再会を果たす。
かつての思い出を語り合う内に、その頃の関係性もよみがえってくる同級生たち。 時の流れなどなかったようにどれほど語り合っても、地元に残った者たちと、地元へ戻って来た者たちの間の決して埋まらない溝が少しずつ見えてきます。 土地の売却や高齢者施設への改築は、土地の者にとっては故郷を変えてしまう忌むべきもので、戻って来た者にとっては故郷に身を埋めるための理想の変化。 どんな人生を送り、どこまで行ったのかに関わりなく、誰もに平等に訪れる老いと痴呆、病気、そして死。 学校が高齢者施設となり、墓場をも併設していくという流れは、舞台となる囁谷という土地ももはや老いたのだと感じさせられます。