第三次世界大戦が勃発した近未来。 人工知能に管理されたこの戦争では、戦死者の代わりにそっくりのアンドロイドが支給される。 アンドロイドの案内所で働く長女アサコ、同性の恋人・キコの浮気が許せない次女ケイ、別居する父親の元をたびたび訪れる三女イクの三姉妹。彼女らの周囲で取り返しのつかない事態は動き始める…。
「人間だって、あれを人間だって思うわよ、普通」「でもじゃああの子が可哀相じゃない、あたしまでそう思ったら、可哀相じゃない」亡くなった大切な人とそっくりのアンドロイド。似ていれば似ているほどに、悲しみは際立つのかもしれません。 アンドロイドへの拒否感が消えない中、反体制組織「トロイの木馬」は人工知能アテナを破壊しようと宣言し、やがて物語は衝撃的な展開へ。 失われた命への未練や愛情が、現在そこにいる者を害する刃になるという、重く悲しい皮肉。 亡くなった母が残した歌に慰められながら、残された彼女らは新しい命の誕生に何を思うのでしょうか。