戦場へと慰問に来た劇団員。だが彼らは、人殺しの片棒を担がされるのではないかという恐れから、座長を捨てて脱走をする。そして鉄塔に隠れながら、今後のことを考える。そこへ脱走兵の城之内がやって来る。そして彼は一週間後に戦争は終わるという。その間、城之内を交えて劇の練習をしたり喧嘩をしたりしてすごす。そしていよいよ終戦の時がやってくる。
戦場からの脱走というスリリングな作品ですが、序盤はまったくそういうことを感じさせません。くだらないことで喧嘩をしたり、自分勝手な行動をしてもめたりします。なので仲がいいのか悪いのかが分かりません。特に吉村は独特の世界観を持っていて、とても好きなキャラクターです。吉村以外のキャラクターもそれぞれ個性があります。 そんな彼らですが、やはり戦場なので、徐々に身の危険が迫ってきます。そんな中でも、劇の練習に励み、自分の持ちネタを自慢げに披露します。その姿は、単につらい現実から目をそらすというよりも、どんな場所であろうと、精一杯自分のできることを楽しむという力強さを感じます。 最後は戦争が終わり、そして彼らの物語も幕が閉じます。一体どうすれば正解だったのか、彼らは正しかったのかを考えさせられます。戦場という極限状態と、演劇という娯楽のコントラストが素晴らしい作品です。
土田 英生(つちだ ひでお)さんは、愛知県大府市出身の劇作家、演出家、俳優で、劇団「MONO」の代表を務めています。1967年3月26日生まれで、現在は京都府京都市に在住されています。1989年に「B級プラクティス」(現MONO)を結成し、以降、全作品の作・演出を担当されています。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}
土田さんは、1989年に「B級プラクティス」(現MONO)を結成し、1990年以降、全作品の作・演出を担当されています。1999年には『その鉄塔に男たちはいるという』で第6回OMS戯曲賞大賞を受賞され、2001年には『崩れた石垣、のぼる鮭たち』(文学座)で第56回芸術祭賞優秀賞を受賞されました。2003年には文化庁の新進芸術家留学制度で一年間ロンドンに留学されています。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
土田さんの作品は、日常の中に潜む人間の心理や社会の矛盾を鋭く描き出すことで知られています。劇団「MONO」の公演を中心に、多くの舞台作品を手掛けておられます。
土田さんは、その卓越した劇作と演出で多くの賞を受賞されています。
土田さんは、劇作や演出だけでなく、俳優としても活躍されています。また、テレビドラマや映画の脚本執筆、ラジオドラマの脚本など、多岐にわたる分野で才能を発揮されています。さらに、コラムやエッセイの執筆、講演活動なども行っておられます。
(2025年3月現在)